スキーのお部屋


*スキー好きの管理人のマイスキールームです。どんどん書き込んでいきます*
 ここはロッヂのスキー小屋内です。主に私達が使用するスキーが並んでいます。お客さんのスキーもあります。ホットワクシングされ、出番を待っている状態です。いいですね、わかるかな〜。今はテレマークスキーやウロコ付きのフィールドスキー、クロカンスキーも加わってもっと大変になっています。レンタルもちょっとしますので、関心がある方はお問い合わせを。
 ここはその脇にあるチューンナップスペースです。少々道具は古いのですが、一通り揃っています。現在はプチ改装し、コンセントや照明を付け、一段と使い易くなりました。時々お客さんも夕食後ここに篭り、翌日にそなえて黙々とスキーの手入れをしています。これもちょっといいでしょ?・・自己満足
 というわけで既に30年以上スキーを履いて雪の上を滑り続けてきましたが、どうにも面白くてたまりません。なんで皆さんこんなに面白い事もっとやらないんだろうと不思議でもあります。

  ・2007・・今長野のスキー関係者の飲み会では、スキーをすると脳が活性化されるという研究結果の話で盛り上がっています。しかも初心者より、以前からスキーをしていた人や以前スキーをやっていた人の方が格段に活性化されるそうです。つまりスキーをしていれば認知症にはならない。快感が一杯、特に長くやり続けるほど、ということが証明されました。
  以前誰かに「スキーはミーハーなスポーツだ。うまく滑るところを周りの人に見てもらえて、喜びがあるんだ。」と言われ、一人で山の中を滑る時なんか最高なんだけど・・と不満を覚えた事がありました。第一僕がいくら一所懸命滑っても、黒姫にはナショナルデモの若月新一始め長野の新旧トップインストラクターがごろごろしていて、「いい滑りだった〜」と思っても「もうちょっと走らせないとね。」  などとチェックされちゃいます。でもやっぱり楽しいよ。脳内が活性化してワクワクしているんだから。もっとワクワクしましょうね。
 ・今シーズンは雪が少なく、特に12月は全く滑る事ができませんでした。やっと1月中旬にゲレンデデビューし、その後は週に1〜2回 、2時間くらい滑っています。しっかり滑り込む暇はなく、どうも今一の状態でした。仲間のスキー教師の方々にもチェックしてもらうのですが、あそこが直ればこっちがダメ、と相変わらず進歩の遅い私です。1級取ったのは昭和がかろうじて平成になった時。合格賞の日付は昭和平成と手書きされてました。ゲレシュプやステップターン、大回りは4回転の時代。マテリアルやテクニックの急激な進歩に取り残され、気が付けばガイコウケイ、ソトアシカジュウという基本の基本は基本の一部となり、トップコントロール、トップ&テールコントロールなどと言う未知のガイライゴが技術の中心のようになっていました。今ようやく“マテリアルを活かした滑り”らしきものになりつつあります。今日、知り合いのインストラクターの方に「今のすべりなら(テクニカル受験して)78点だ。」という涎が出そうなほど嬉しい言葉をいただきました。まあ実際はぶっつけ本番でその滑りができるとは限らないし、言葉は優しく点は厳しい黒姫スキースクールですから、そうは行かないとは思いますが。次回に受験してみようかなぁとちょっと考えています。
 ・今4月、あっという間にスキーシーズンが終わろうとしています。今シーズンもちょっとだけ技術向上できたような気がします。でもテクはまた失敗です。本番に弱い・・トホホ。ただ、一つ一つの種目では、すべてで75点の滑りが出せるようにはなりました。あとは本番で揃えるだけなんですが・・。で、今シーズンの収穫は
 ・整地ショートターン:得意種目のはずが検定では大失敗。力を抜き、スキーを止めないように大きく走らせる。ストックワークの乱れは バランスやポジション、動きのミスマッチから来る。どこでスキーに圧をかけ、抜くか。圧がかかった時に力が抜けていないと反動によりバランスを崩す。プロペラターンはとっても大事。疲れるけど。
 ・整地大回り:ついに75点出しました。切り替えでのスキーと体の動かし方、前半の捉え、中盤のポジションと圧のかけ方、後半の抜け出し方、それらが上手く流れるとばっちり行きます。GS用のスキーで練習するのが良いですね。
 ・整地中回り:これは難しい。入り方や雪質の予測を誤ると、修正できずに終わってしまう。スキーも身体も止めずに両スキーにしっかり圧をかけること。重心移動を大きく確実に行う事。どんどん圧をかけて走らせること。
 ・不整地小回り:これも得意種目。今シーズンは雪が少なく、深いコブをほとんど滑る事ができませんでした。検定ではちょっと怖がって無難に滑ってしまい75点。大きくバンクを使い丸く滑らせるスキーができませんでした。両スキーも今一揃わずばたばたしてしまい、スムーズさがなく、悔やまれる一本。あとで同じコースを滑りましたが、何と楽しく滑れる事でしょう。
 ・不整地大回り:比較的楽なコースで、余裕で滑ったら一点足らず。ポジションが少し前気味で、つんのめってしまったため1点減点。 良いポジションをいつもキープできない・・前を押さえると板は抜けない走らない。真ん中でたわませるのは鉄則ですね。
 ・フリー:これもスキーをあまり走らせることができず。若月新一デモが上級者の講習をしていましたが、同じターン弧でも抜け出るところのスピードが全く違う。たわませて走らせる。この練習をしていたら時々後傾になりました。その瞬間走る。少しずつ走るスキーが分かってきました。

 ・2008年、今シーズンはクロスカントリーやテレマークスキーにもどんどん取り組んでいます。何をやっても黒姫は楽しめるし、雪と板があれば天国です。クロスカントリーやテレマークをやると、本当にスキーが上手くなります。日本でもオーストリアでもナショナルデモンストレーターはテレマークスキーを練習の一環に取り入れています。何と言ってもポジションがシビアなので、スキーに乗る位置が良くなります。一度チャレンジしてみませんか。始めはレンタルで十分です。一緒に滑りましょう。

・あっと言う間に2009年、最近はちょっと違った角度からスキーと向き合っています。テレマークスキーを始めて、益々スキーの奥義というか奥深さというか、広さと深さを知るようになり、同時にいろんなマテリアルを使用するために、その違いの妙を楽しむ、なんていうことも。結構テレマークを始めるとあまりアルペンスキーをやらなくなる人が多いのですが、僕はアルペンもまた楽しくなってきています。結果、ブーツもスキーも2種類用意して、スタートはテレマーク、ヒュンヒュンと一通り楽しんで、ブーツ&スキーチェンジ。アルペンスキーで、今度はまた違った楽しみを追及します。贅沢ですよね。でも本当に面白い。スキーってこうだったんだ、という気づきの連続です。もっと自由に、もっと楽しく、もっと快適に、もっとわくわくして、そしてもっとシンプルに滑りたい、と気持ちがどんどん膨らんでゆきます。テレマークスキーや軽い登りもできるウロコスキーなど、少しですがレンタルできます。ぜひ一緒に楽しみましょう。
・またまたあっという間にシーズン終盤です。ぽかぽか陽気と大雨で見る見る雪が解けていく。先日黒姫山に登ってロッヂまで滑り降りてきましたが、例年ならばブナ林帯には低木など出ていないのですが、今年は木が多く、雪面下すぐにも枝や切り株があり、注意を要しました。ちょっと寂しいですねえ。でも、テレマークスキーでもようやくこけずに滑ってこれるようになりました。テレマーク、楽しいですね。時々お客さんにも体験してもらい、何ともならない初心者気分を味わってもらっています。アルペンスキーの欠点が何倍にも膨らんで現れ、どうすりゃいいの状態になります。逆にテレマークで上手く滑れるようになると、骨盤も動くようになり、内足のコントロールや重心移動が自在になります。

・2010年・・今シーズンは本当に滑る時間がなく、3月までフリーでスキーをした日数は片手で数えられます。しかも平均2時間。ウ〜ン寂しい。でも今年、ようやく、本当にようやくスキーってこうやって滑ればいいんだ、というのがわかってきました。スキー学校の指導員で友人のWさん(某デモではありませんよ)とYさん、たまたまこの方たちと一緒に滑る機会があり、お二人のアドバイスをうまくミックスしていたら・・スキーはこう動かす、身体はこう動かす、こんな感じか、するとこうなる、がわかりました。軸、両足荷重、内足始動、谷回り、クロスオーバーなどなど、どのスキー雑誌にもスキービデオにも出てくるようなキーワードが全部納得できました。あの人はなぜあんなに上手く滑る事ができるのか、と達人の滑りは理解不能でしたが、すっきり、こうだからああできるんだ、と自分の感覚でも感じられます。まだまだ斜面や雪質に応じてばっちりはまる滑りはできませんが、一度これをつかんでおけばスキーがまたまた一段と楽しくできるのは確か。しかも、テレマークもほとんど練習してないのですが、良くなってきます。またスキー感が変わりました。パアーと開けました。上達、楽しみアップ、これに勝る喜びはないかもしれません。
具体的には、特にショートターンで股関節を多く曲げ、その分腰をやや高くする。手は前に、ロングはやや広く構える。外足から内足へ切り替わる方のスキーの流れを大切に。外足は踏まない、受け止めるだけ。後半は回らず斜めに斜滑降、などなど。その他場面場面で次から次へと新しい感覚、発見がありました。格段に良くなった、と久し振りに一緒に滑った知人からも言ってもらえ、ますますスキー大好き状態です。

・2011年・・今年も滑走時間が少ない。もうすぐ3月なのに。でも今年もちゃんとレベルアップしてます。大回りはかなりいい感じでできます。ショートは・・・今一。プルークや木の葉落しなど、基本の大切さをますます感じています。スキーを足の裏に張り付けて体がフォールラインへと落ちてゆく感覚を初めて味わいました。今までのとにかくスキーに乗る感覚とはだいぶ違って、立体的な感覚です。スキーは面白いですね。
 さて4月、実は3月の終わりに、愛知県のスキープロショップ穂高の店長で友人のイトさん(チームHEAD)と、昔からいろいろアドバイスしていただいていたOさんと、スキーミニ合宿に参加させてもらいました。ここで、ついに最新のスキー理論を理解しました。自分のスキー運動の中にある無駄な動きや弊害のある動き、それに対する無理のない合理的な動きは、スキーにも体にも強い衝撃がかからず、とにかくスムーズなものでした。苦手だった小回りも、小さめの中回りという感じで、楽にスイスイと滑ることができました。来シーズンがとっても楽しみな今日この頃です。

・で、2012年。昨年からの流れで、楽に落下するスキー(ハイブリッドスキーと言うんだそうです)が大分身に着いてきました。滑る度に何か発見があります。先日お客さんと滑っていると、往年の名スキーヤー(と言っても今もトップスキーヤーですが、)渡部三郎さんのレッスンに出くわしました。ちょうど大回りで滑っていたので、サブちゃんのお客様の視野に入らない程度で斜め後ろを滑ってみました。大変美しい、流れる滑りで、力まず軸を上手く動かしていく理想的な滑りでした。僕もやや古いスキーヤーなので、VTRで見たちょい前のインゲマール・ステンマルクの滑りとも共通する、きれいで、速く、流れる滑りだと思いました。この後、大回りの落下感のとらえ方がわかり、放物線で落ちていく、谷回りの快適さを感じるようになりました。急斜面、自由自在です。やはりスキーは楽しい。滑る度に新しく、滑る度にますます自由になります。明日はどんな雪に会えるでしょうか。
 山田卓也デモのスペシャル講習についてです。アドバイスされた内容は・・小回りはスキートップを滑らかに大きく回せるように身体を動かしていく。スキーに一番圧がかかるのはフォールラインを向く時。そこに向けて主に内足を動かしていく。ターンの大きさや深さ、反動の大きさは状況や個々の個性で様々。ターン後半の体の向きや落とし方、早さでコントロールできる。フォールラインを過ぎたら外手ストックは前へ、早く突く。前へ来ないと速い深いターンはできない。安定したストックワークは大事。大回りはちょっと褒められました。ただ切りかえ部分でスタンス幅が狭いので、ターン後半のスタンス幅をそのままでつなげるように。これで走りが少し良くなりました。などなどです。興味がおありの方は何なりとお聞きください。山田デモの滑りは、やっぱ凄い。特に小回りでゆったりしたリズムから徐々に速く、徐々に抜けの良い実戦モードのターンに変えていく滑りは圧巻でした。
 山田デモの講習は、後から後からいろいろなことがわかってきます。今日山田デモと自分の滑りをビデオでチェックしてみると、僕のスキーは、特に左ターンで雪の表面をさらっとなぜているような動きなのですが、山田デモはスキーがどしっと雪を捉え、面で雪を圧して走らせているのが見て取れました。どんなターンでもフォールラインにからんでスキーがたわみ、面でまっすぐに圧している様子が伺えます。だから体軸がどしっと安定し、自在に動けるのだとわかりました。スキーを走らせていく場面、面で押さえていく場面、そのつなぎの場面など、先日の渡部三郎さんやステンマルクの動きと共通する部分が見えてきたのです。早速ゲレンデへ出て、面で押すロング、ショートをためし、一人でニヤッとしてきました。一時、スキーがあまり圧を受けないように動く、と言われましたが、スキーがしっかりたわみ、圧を受け、そして走る、という部分は、快適なスキーには欠かせない要素だと思います。もちろん全体の流れの中で、必要な所で必要な圧を受ける、ということが大切ですね。両スキーの面で滑る。軸で滑る。これで軽〜い滑りだった僕のスキーも大分重みを得ることができました。・・と思うのですが・・ 
 4月に入り、そろそろ今シーズンの滑り収めです。ここ半月、よく滑りました。滑りに無駄がなくなってきたおかげで、身体も軽く、日に日に滑りは進化し、快調そのものです。スキー学校の友人達も「変わりましたね〜」と言ってくれます。先日の山田デモの講習後、恒例行事となったイトさんとOさんとのスキートレーニング。お客さんで友人の某名コーチのアドバイス、それから撮ってもらったビデオのチェック。そんなこんなで、ここだ、そこだ、とわかってきました。それともう一つ。今シーズンスキー学校の知人らから、いいスキーを何本か譲ってもらいました。その中に、今まででベストの3本に入るすばらしいフィーリングのスキーがありました。ちなみに僕が初めて手に入れたスキーは、スポルディングという木製ソールの中古スキーでした。ビンディングはマーカーM3。時々バネが外れる代物でした。初めて自分で買ったスキーはアトミック。次もアトミックの赤いGSモデル。ARCとロゴが入ったかっこいいスキーで、マーク・ジラルデリが履いていたやつです。スキー学校のアシスタントをしていたころ、「いいスキーを履け」と怒られて、オガサカのトライアンZGSの中古を譲ってもらい、そこからオガサカ好きが始まりました。その次はオガサカSL、オガサカCVX、エランのプロミネンス、そしてロシニョールのXRD(だと思う、赤いやつ)、これがすごく良くて最初のびっくり。フィッシャーはすぐに曲げてしまい、またオガサカSL、その後友人のオガサカケオッズFXを貸してもらい、2度目のびっくり。その後はだいたいオガサカのKC-RVにずっと乗ってました。今年ノルディカ(昔のケスレーですね)に乗って3度目のびっくりが来ました。EDTプレートが付いたねじれにくいモデル。今夢中です。

・2013年 今年は膝を怪我してしまい、本当にスキーがまともにできない悲しいシーズンでした。でも今年も収穫いっぱいでした。
まずシーズンインは、スキー場開きの日に半日、感覚を取り戻す練習を。次が年明け、1月15日。この日午後から出かける用事があり、午前中は朝からの重い大雪を除雪。昼前にちょっと時間が取れたので、スキー場へ。ちょうど大雪のため運転開始が遅れていた第五リフトが動き始めたため、一滑り。重い滑らない雪質だったので、やや急な不整地バーンへ。ここを一本滑って帰ろうと思っていたら、何やらスキー学校の皆さんが”コブ作り”のために集まっていました。僕も釣られて新コブへと入り、半ば過ぎのあたりの右ターンで左スキーのトップが重い雪に刺さってしまい、回ってこず、しかたなく右に転んで足をかばったのですが、時すでに遅く膝がグギッと。最初は大丈夫かな、とまたコブに入ったのですが、自分の膝ではなくなっていました。幸い靭帯は大丈夫で、腱の挫傷で済みましたが、しばらくは痛くて痛くてストックなしでは歩けず、ようやくスキーに復帰できたのは3月でした。
でも今シーズンも収穫いっぱいでした。膝を曲げたり、ひねったり、もちろん踏む、なんてこともできずにガチガチに固めてスキー学校に出ていたため、軸や身体を上手く使う練習になりました。ニューブーツをゲットし、試してびっくり。同じノルディカのほぼ同様のモデルだったのですが、古いものと最近のものでは全く別もので、加重ポイントや前傾角度が全然違いました。スキーを履いてスケーティングをしただけでスキーがどんどん前へ走るのに驚き。リフトを降りて滑りだしたら、足を伸ばしたままで踝付近にがっちり乗ることができ、スキーのとらえがとても良いことにびっくり。ブーツを変えてこんなに感覚が激変したのは初めてです。何せ膝を伸ばせるので痛めた左膝も楽、膝を伸ばせると股関節も伸ばせるので楽、楽だと余裕ができるので急斜面でも楽、でした。スキーの進歩はブーツの進歩にも波及していたのです。昔は上級モデルほど前傾がきつく、膝前、腕前が当たり前だったのに。ついでに、トップモデルと楽〜なモデルとの比較もしました。トップモデルはシェルの型(ラストと呼ばれてますね)が硬く、やや細め、足の出し入れは大変、でも滑ると快適で敏感、スキー操作がきびきびできて、レスポンスも良い。インナーがやや薄く、冷たいのが難点。イージーモデルはラストが太めでインナーが厚く、あったかい。スキー操作はそこそこですが、インナーが厚い分足とスキーの一体感は薄く、踵がブーツ内で動く。レスポンスもやや鈍く、足裏感覚が今一。でも硬さがそれなりにあるものであれば普通に操作できました。皆さんもスキーが今一と感じ、古いブーツを使っている方は変えてみましょう。まっすぐ立てるブーツ、これが一番です。ということで、これでまた滑るのが楽しくなり、ついでに来期モデルスキーの試乗会にも行って、いっぱいスキーをテストしてきました。面白いのは、スキー仲間やスキー学校の仲間と一緒にテストして、ああだこうだと意見交換しながらテストしたのですが、みんな好みが少しずつ違って、アトミックがいいという人、サロモンがいい人、フィッシャーがいい人、オガサカが気に入った人、ばらばらでした。僕はフォルクルのCD、SDというモデルや、フィッシャーのCライン、ヘッドのマグナムなどがいい感じでした。フォルクルが一番良かったかなあ。でも僕がお気に入りで使っている驚異の安定感・走るノルディカEDTモデルは試乗がなく、ちょっと残念でしたが。
 滑りについても今年はさらに収穫がありました。面に乗り、エッヂに乗らない、とここ数年言われるようになり、エッヂを立てる膝の絞り込みは悪い滑りの見本で出てくるようになりました。ソール面は滑らせる部分、エッヂは引っ掛け、止める部分、なので、スキーの角度を傾けすぎればエッヂがより強く雪面に食い込み、ブレーキ要素が増えるということのようです。エッヂを少しでもよく効かせ、なるべく細いラインで縦に滑る、から、面で雪面を押しずらし、遠心力とサイドカーブ&たわみを利用して丸い弧で滑る、に変わってきたわけです。ここの部分、思っていたより奥が深い。

・2014年 シーズン半ばの2月ですが、今年もスキーは楽しい。めっちゃ楽しいです。今年最大のラッキーは、某名コーチの指導を受けることができ、今まで以上にシンプル&スムーズで、メリハリのある滑りをおぼえたこと。さらに、お古のテクニカスキーブーツとブリザードスキーをゲットできたことです。昨シーズンまでのベストアイテムだったノルディカブーツ&スキーも良いのですが、スキーはさすがにへたりが感じられ、ブーツはフィットが強くて長時間はキツイ。現在はテクニカブーツにノルディカのインナーを入れ、ブリザードスキーで滑っています。贅沢ですね。僕はブリザードは初めてですが、とても仕上がりが良く、何をやっても左右のスキーが一体のように動いてくれるのがとってもグッドです。ノルディカスキーは高級車のようなキレと走り、安定感がありますが、自在性は若干落ちます。ブリザードスキーは、軽快なフットワークでありながら安定感があり、意のままに動いてくれます。若々しいのに落ち着きがある、といった味付けがなかなか癖になります。
 さて、滑りに関して。ここ1年程でスキーの滑り方に関して自分なりに理解、整理が進み、自分の言葉で言い表せるようになってきました。スキーはこうやって滑る、こうすればいい、というような常識を、どうしてそうなのか、なぜそうなるか、というところまでわかってきたため、シンプルなベースの部分がくっきりとしてきました。すると、自分はどんな滑り方をしたいか、と言う方向性が大きくなってきます。今はベースとなるシンプルなスキーを、適度なメリハリで楽しむ、というのが僕のスキーの方向性です。
苦手のショートターン。ここ数年ショートターンがしっくりこず、いろいろ試行錯誤を繰り返していました。写真からも今一ピリッとしない様子がうかがえます。スキースクールのマツケンイントラから、「ターン前半もっとテールを重く」と教えられ、同じく松木カチ君イントラには、1軸、2軸の意識と動きの違いを教えていただきました。で、あとは個人練習。ミドルターンで体軸やテールの押し出しを確認しながら徐々に小さく、しかし小回りまでいくと安定しません。山田卓也デモに教えてもらったのはトップを動かして!だったのですが、テールを意識して動かし、それをやろうとしていました。どうもだめです。最後は毎日のように見ている小林平康レジェンドの映像イメージでやるか、と思った途端に、「前がない」、というイメージが湧いてきました。「前がない」とは自分のブーツ付近より前のイメージがないという感じです。テールに意識を集中し、横への動きと軸の位置をチェックしながら滑っていたため、映像のイメージに合わせようとしたら、前のイメージがなかったのです。「前」を意識しました。スキーのトップを動かして。すると、今まで以上にテールが重くなります。安定感も抜群。トップから入りテール、具体的には踝ですが、をぐいっと使う、するとスキーはきちんとグリップし、抜けが良く、安定して走ります。またトップから切りかえ、横に走らせ、雪に入れ、踝押し、で横に抜く。やや荒れた急斜面を楽にすいすいと小回りできました。まるで小林レジェンドになったような気分で、ルンルンと引き揚げてきました。

・2015年 今シーズンは雪はたっぷりあったのですが、バーン状態の良い時が少なかったように感じました。滑走時間もとても少なく、4月以降にようやく時間を見つけては滑っています。今年の改良点は、まずポジションと上体の構え、次に加重位置と方向、タイミング等々です。最初にポジションや上体、特に腕の構えの改良に取り掛かりました。実は、スキーは下から、という思い込みがあり、腕などは自然に良い位置へ行くだろうと甘く考えていたのです。やったことは「ストック返し」。勝手に名前を付けましたが、教えてくれたのはスキー仲間のKコーチ。プルークスタンス等でストックを押しながら滑ります。上体の構えや腕の位置が安定し、加重点まで決まってきます。上の昨シーズン写真では、上体、特に右手の位置が悪く、胸の向きや股関節付近のブロックも甘いため、外足の母指球付近での片足加重になっています。これでは安定した滑りは望めません。腕の構え、上体のブロックをまず改善したわけです。次に、私のスキーの大先生、茶来喜多郎先生(あだ名ですが)に、加重位置やスキーと身体の動かし方等々を修正していただきました。これは一朝一夕ではできず、現在も試行錯誤してますが、上の写真で言えば、内足外足のアンバランスを股関節からの動きで解消し、股関節、膝、踵、スキー面の位置を揃え、力がダイレクトにスキーに伝わる軸を作る。という感じです。あとは黒姫スクールの今年大躍進した雄介君やカチ君、マツケン先生等にもアドバイスをもらえました。その結果、かなりいいんじゃない、と言う感じで滑っていたのですが、4月に戸隠の超急斜面でショートターンをやろうとしたら、全くマッチせず、ガーンとやられてしまいました。硬く、やや荒れた、良く滑る超急斜面、こんな状況では近年滑っていなかったので、イメージしたショートができません。上からスタートし、タイミングや方向、スキーの動きなど様々に調整しながらトライするのですが、きっちり雪を捉え、良い反動が得られずに下まで来てしまいます。結局2回戸隠に通い、急斜面ショートターンにトライしたのですが、荒れた斜面には歯が立たず、満足できずに終わりました。もう一つ、戸隠の急で深くピッチの短いコブでのトレーニングもやりました。こういうコブではスキーを回していてはとても追いつけず、ある程度リスクを冒して直線的に攻めないと間に合いません。そこで、テール滑りを身に付けました。スキーの踝のちょっと後ろ部分をコブのピークに当てて、そこでスキーを反してターンします。パタンズーパタンズーと降りてきます。身体の軸バランスを意識すると安定して滑ることができます。まだどこでずらすか、とか、うまくテールが出てこない時などもありましたが、コブを抱え込みのではなく、テールを当てて自然に越えてしまう面白さがありますね。茶来喜多郎先生直伝の股関節スイングコブ滑りにテール当てを上手くハメられると、何か空中を漂いながらスキーをスイスイと動かしてコブを降りてくるように感じられます。これももうちょっとです。
 さて、こうして今シーズンの滑りを振り返ってみると、何か技術ばかり追求して楽しんでいないように感じられるかもしれません。でもスキーは技術がどんどん上がることでどんどん楽しくなるのです。体力が多少落ちても、その分を技術でカバーすれば、若い人と同じように滑ることもできます。スキーの技術は年齢に関係なく習得できるのです。
 最後にギアについて。今シーズンのニューカマーは、ブーツの「ブースターストラップ」と「バネインソール」です。ブースターは以前から知っていましたが、最初は正しい使用法がわからず、変なモノだなと思っていたのですが、スクールのさっちゃんこと村田イントラに教えてもらってやっと真価がわかりました。ブーツが固く、敏感になり、スキーの微妙な動きまでコントロールしやすくなります。バネインソールは足型も取らずに大丈夫かいな、と疑いながら使いましたが、土踏まずから踝までが抜群に安定し、スキーと足裏の一体感が格段に上がります。恐れ入りました、と言う感じです。僕はアスリートスキンという薄いタイプを使っています。この結果、足裏の良い加重位置の確認がしやすくなりました。
 今シーズンも本当にスキーはたのしい。4月21日に赤倉で滑ってきたのですが、温度が上がり、11時を過ぎると雪が滑らなくなってきました。そこで、リフトが止まっている上のコースならいいんじゃないかと30分ふーふー言いながら登り、誰も滑っていないきれいな斜面を一本滑ってきました。鳥のさえずりがにぎやかなきれいなコースは、思った以上に良く滑り、今シーズン最高の一本になりました。たのしかった〜っと声に出してしまうほどの一滑りでした。
  今8月、夏真っ盛りですが、3月に撮ってもらった滑りのビデオをチェックし、師匠の茶来喜多郎先生の滑りや、山田卓也さんの滑りとどこが一番違うのか比べています。ターン中盤から後半までのスキーの押さえ方が一番違うように思えます。スキーの上にただ立っているだけ、あるいは外足だけ外に押す、という場面が気になります。どんと雪を捉え、最後までたわませる。早く雪が降らないか、もうイメージトレーニングをしています。茶来先生が昔のウェアーを届けてくれました(感謝感謝)。暑いのにそれを着て、鏡の前でイメトレする、そんなおバカな8月の私です。

2016年 本当に雪が降らないシーズンでした。黒姫は何とか年末から最後まで滑走可能でしたが、グッドコンディションのバーンはほとんどありませんでした。自然のありがたさ、大切さを切々と感じますね。進歩の遅いコンティーは今年もバタバタと滑っていましたが、検定を受けていたお客さんはどんどん成長し、みんな検定に合格です。見習わなくては。今シーズンはいろんな方とVTR撮影会をやり、喜多郎先生とも戸隠の急斜面でやって来ました。先生は多忙な方で、週末スキーヤーなのですが、毎シーズン滑りの質を上げています。技術選に出ていた頃よりはるかに速くて美しい滑りで、圧巻です。僕も以前は苦戦した急斜面で、ショートを決められましたが、ゼンゼンチガウ!!またまたやる気が出ましたが、雪は早々に融けてしまいました。バーンが悪かった分、コブはレベルアップできたかな。

2017年 またまた雪が降らないシーズンインでしたが、1月2週目からようやくどっと届けられ、いい感じのバーン状況となりました。今年の発見はスキー板。普段はブリザードスキーを履いていますが、スキー学校用に使おうと思って10年以上前の中古オガサカ90周年アニバーサリー板を入手しました。最近のスペックとは異なり、細見でシンプル、傷も多々あるお古です。ちょっと滑ってみたら、全く衰えておらず、超快調なスーパースキーでした。恐るべしオガサカサンドイッチ。こんなスキーばかり作ればもっと売れると思うのですが。さて、もう一本はみえさん用のファット、K2のローリングストーンズ50周年アニバーサリー板。これは久々おニューをゲットしました。K2らしい、ながら仕上げの怪しいキャンバーロッカーのファット。今日ちょっとテストしてきましたが、驚いたのは圧雪バーンでらくらくショートやカービングターンができること。そこそこのスピードならピタッと走ります。恐るべしK2まとめ。以前K2の安いスキーの高性能に驚かされ、ばんばん滑ったらすぐにふにゃふにゃになってしまったことがありましたが、これもそうなのでしょうか。でもアニバーサリースキーってどうかな?と思っていましたが、いい!と思い知らされました。
 もう一件。皆さんはスキーのメンテしてますか。実はスキー小屋にほとんど使っていないスキーがあったのですが、そのケオッズRF、どうもピリッとしたところがなく、面白くないのでずっと使っていませんでした。しかしスキー学校のイントラ・ミッチーはこれがお気に入りで、長年使用しています。だめもとで、エッヂのビベルを直し、サイドは88度に削ってみました。きちんと角度を出し、オイルストーンで仕上げをし、いざゲレンデへ、おやおやっ、これはいい、激変です。オガサカらしい、過激ではないけど十分なキレ、走り、安定感。予想以上の効果に、改めてスキーの手入れの大切さを痛感したと言う訳です。ついでにすべてのスキーのエッヂをチェックし、キレキレにしています。うまく滑れないのは、道具が悪いのではなく、自分の技術、それから手入れの不備が原因なのですね。さあメンテナンスしましょう。

2018年 異常気象の影響か、雪があっという間に消えてしまい、春のスキーシーズンを楽しむことができませんでした。今季、今までメインで使っていたブリザードがちょっと鈍ってきてしまい、使用少の中古オガサカTCーMを入手、これ思った以上に良いですね。ロングが安定してきました。また、スクールの講習会でSAJデモ雄介君にショートのコツを伝授してもらい、ショートもアップ。そんな折、ちょうどプライズ検定を受験に来た旧友に誘われ、久しぶりにプライズを受験、ガスガスで見えない斜面を何とか滑りきり、すれすれテク合格できました。が、その後日、ゲレンデでお会いしたイントラ先生に、「この間より下手になってるね」、と。ありゃりゃまただめか・・・

2019年 昨年から、某工場の除雪を手伝うようになり、ますます忙しい冬期間に。でも昨季の反省から、滑りはまずまずでした。また、もう使用しない古いスキーは手放し、スキーの入れ替えをしました。もちろん入ってくるのも中古ですが使用頻度少の上等品をゲット。ロング用、ショート用と楽しく滑ることができました。今までショート用は苦手だったのですが、ようやく馴染んできました。さらに年末にお得にゲットしたメイドインジャパン・アビリーバブーツが絶妙に滑りにマッチして、ギアの大切さをますます実感。そして最後に、喜多郎師匠の講習会にカメラマン参加させてもらい、ますます進化したマースキー(喜多郎師匠独自理論)を実感してきました。最新のスポーツ理論に基づく無理のない身体の動かし方から、自身のスキー理論を発展させて、変化させておられました。技術選チャンプの武田竜選手のすべりとも共通する腰高の滑り。多分近い将来、主流になってくると思います。雪がたっぷりある赤倉で復習してきます。
 で、赤倉に2日間通い、今シーズンの復習会をしてきました。テーマは、「骨で滑る!!」です。僕の感覚では、左右の股関節ぐりぐり、膝ぐりぐり、くるぶしぐりぐり、この3ぐりぐりが均等な力点となるように足(骨)を固定してスキーに圧をかけるのが骨滑りです。足を延ばしすぎるとくるぶし力点が薄れ、90度まで曲げると膝力点が抜けてしまいます。120度前後が分かりやすい角度です。この骨足を維持したままくるぶしぐりぐりを切り替え、エッヂ角を深め(時計でいう3時くらい)、圧をもらい、上体の向きを決め、体の真下(同6時くらい)を通過するまで骨足を緩めず、ターンを続ける。身体の前過ぎまでブーツが来たらくるぶしぐりぐり切り替え。膝を緩めないので、上体はやや高い位置を通過しますが、スキーはやたら走ります。来期はこの骨滑りを深めていきます。

2020年 ついに雪が降らない冬がやってきてしまった。黒姫史上最少の積雪。しかも新型コロナウイルスという世界中を激震させた大問題まで発生し、まいりましたね。何とか積雪15センチ!!というゲレンデでスキーをしました。しょうがない。さて今シーズン、スキー小屋が込み合ってきたので、ちょうど雪も無し、古いスキー用具の放出をしました。数年使用していないテレマークブーツなどもオークションで引き取ってもらいました。で、代わりに程度の良いスラロームスキーを格安入手。実は僕は足元でくるっと回ってしまう小回りモデルが苦手で、長年大回り系を愛用してきました。ようやくバタバタせずに小回りができるようになってきたためか、捉え、切れ、走りが良く、レスポンスの早いスキーが楽しくなってきました。しかし、すいすいと急斜面で小回りするようになると、またまた勘違いが発生し、雑な操作に。喜多郎師匠と滑って、アッと気づかされ、さあ修正だ、と思ったころには雪は融け、リフトも止まり、残ったのはコロナばかり・・ 今シーズンの収穫は、内スキーアウトエッヂの掛け方、コブでの内腰のラインどりと重心の落とし方、など。課題はエッヂを切り替えた瞬間のバランス、エッヂ角度のコントロール、圧リズムとストックワーク修正、スタンス等々いっぱい。セミの声を聴きながらイメトレです。

2021年 この冬もコロナ、でしたね。仕事がありません。なので、毎日のようにゲレンデに立ち、平均2時間ほど滑りこんできました。今期のテーマは両スキーの深いエッヂ角。内スキーのエッヂ角を深くして外スキーと揃えてみたところ、両スキーのエッヂ調整が上手くできるようになり、スキーが格段に走るようになりました。これは楽しい。次に急斜面でショートの幅を広、狭、それぞれ一定にできるよう練習し、切り替えのタイミングやスピードなど、スクールの雄介君のアドバイスで改良しました。毎年感心するのですが、黒姫スクールの鈴木雄介イントラはスキーがうまいだけではなく、最適なポイントを感じ取り、アドバイスできる感性があります。雄介キャンプは毎回満員ですが、お薦めです。さて、我が師喜多郎先生の教えに、「練習は悪雪で、整地はご褒美」というのがあります。今季は気温が異様に上がり、悪雪の宝庫、曲がらず滑らず凸凹で、が普通でした。なのでしっかり捉え、きちんと回し、バランスを崩さない、をいつも意識して取り組んで、最後の師匠とのマースキー練習会でも滑らない春雪で内足に乗って動かす特訓をしました。で、最終戸隠スキー場の整地バーンでしっかりご褒美を頂きました。チャンピオンの急斜面でも思い通りのショートができました。来シーズンはお客様にもマースキー伝授します。僕と一緒に、級別テストやプライズテストを目指してみませんか。
 で、終わりのはずが、次々にキャンセルとなるお仕事のおかげ?で、ワンモアラスト、熊の湯っ!!(長野県民半額ぅ!!!)。4月の水曜日、晴天。朝は冷え込み、バーンはオールピステンライン。お客さんは、・・20人くらい!!信じられますか?あの熊の湯でオールプライベートゲレンデです。数本ずつバーンを変えて、超深いコブは土が出ていないところだけ全ラインを、ウェーブコースも飛んだり飛ばしたり。急斜ショートでは今季会得した左右のキャッチボールを楽しみ・・このご褒美はたまりません。一生の思い出になりました。ついでに、なぜ師匠と滑ったときはあんなに調子が悪かったのか気になり、撮影した滑りを細かくチェックしました。最初はそこそこ、徐々に力が入り、足、特に左足が動かなくなり、そのため状態がかぶりだしバランスバラバラ、スムーズさが全くないガチガチ滑りに。これはあかん。こうするとああなる。ああならないために、来シーズンはさらに基本のキをしっかり固めていきます。